祝 ウボンのスターバックス閉店
2009/06/30(Tue)
祝 ウボンのスターバックス閉店
Starbucks_01-1

以前から当ブログで批判をしてきた、ウボンのスターバックス1号店がついに閉店した。管理人は現在ウボンを離れているが、現地からの報告によると5月31日を以って閉店したそうである。当然の結果だ。

管理人はオープンする前の建設中の段階からこの日が来ることを予測していた。私はコーヒーチェーン経営に関しては素人だが、その私よりもStarbucks Thailandはビジネス感覚も先見の明も無かったようだ。

いくら物価や人件費の安いウボンとは言え、開店資金や2年余りに渡る“閑古鳥営業”の結果、損失額は1千万円を下らないだろう。ウボン進出を推進したエリアマネージャーはクビになっているかもしれない。

店員以外、客を見たことがない店内
Starbucks_16-1

天下のスターバックスが、間抜けとしか言いようのないブザマな撤退劇だ。実は世界的規模でスターバックスの成長神話に陰りが出始めている。ウボン支店の閉店も、そうしたグローバルなリストラの一環かもしれない。

これでウボンのコーヒー業界に再び平和が訪れ、関係者はほっと胸を撫で下ろしていることだろう。例えるならば、草野球チームがメジャーリーガーを打ち負かしたようなものだ。同業者は歓喜の祝杯を挙げたにちがいない。

一番喜んでいるのは、この真向かいに店を構える地場系コーヒーチェーンのブラックキャニオンコーヒーだろう。さすがは地元だけあって、価格設定やメニューの構成は的を得ている。“ウボンコーヒー戦争”の勝敗は、戦う前から明らかだった。

真向かいがこれです
black canyon

本当においしいコーヒーなら、高い金を払ってでも私は飲んでみたい。しかしスターバックスの高いだけでマズいコーヒーなど飽きられて当然だ。ウボンへの進出も時期尚早で、10年早過ぎたのでは無いだろうか。

わざわざスターバックスなどへ行かなくとも、ウボンには本格的なエスプレッソのコーヒーを安く飲ませてくれる店が沢山ある。お手ごろ価格ながら店内は高級感が溢れ、美味しいSweetsまである。

次回はそんなウボンのコーヒーショップを紹介したいと思います。

さらばスターバックス…

★過去のブログエントリー★
2007年7月26日 「来るな!スターバックス」

2008年11月15日 「ネバダ・エンタメコンプレックス」

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ウボンのネコ
2009/05/21(Thu)
ウボンのネコ
ubon no neko

コンニャ〜チワ〜。ボクたちウボンに住むネコの兄弟、ピーとノンで〜す。

バンコクでは、ネコジャンプとか言う双子姉妹の歌手が流行っているそうだニャ〜。ボクたちもデビューしようかニャ〜。

ところで日本のネコは、ネズミを捕る義務があると聞いたのだけど本当かニャ〜。

ウボンのネコにそんな義務はありません。毎日、朝から晩までひたすら食べては寝て、あとは日向ぼっこする日々だニャ〜。

たまに可愛いメスネコを見かければ、ちょっかいをかけるくらいかニャ〜。

それでいいじゃないですか。そもそもネコはネズミを捕らなければいけないなんて、一体誰が決めたんですか。

ネズミを捕らないネコがいたっていいじゃないですか。捕ってよし、捕らなくてよし。

ウボンではネズミを捕らないネコだって大きな顔をして生きていけるんです。

ここには後ろ指をさして陰口を叩くヒマ人なんていませんよ。

日本の人は責任とか義務とかルールとか少し言い過ぎるんじゃないですか。

もう少し肩の力を抜いて、ボクたちみたいに生きてみてはどうかニャ〜。

ファ〜ア〜、難しいこと言ったら眠くなってきちゃった。悪いけどもう寝かせてもらうわ。

おやすみニャ〜

Neko Jump
neko-jump

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Pub & Restaurant ラビアンマイ
2009/04/30(Thu)
Pub & Restaurant ラビアンマイ
P6300012

ウボンの巨大スーパーBig Cの裏手に広がるムード漂うレストラン街。東の横綱が以前に紹介した「ナムサイジャイジン」であるとすれば、西の横綱は今回紹介する「ラビアンマイ(木の廊下)」であろう。

店のコンセプト、料理、値段のどれを取っても両者は全く同じ。そしてこの二つの店は隣同士に並んでいる。恐らく最初にオープンした店が余りに繁盛するのを見て、後発店が同じ作りの店を真似て出店したのであろう。

タイというよりアジアではこの種のコピー商法は日常茶飯事だ。著作権や商標侵害など関係なし。なりふり構わぬ物マネコピー文化は激烈を極める。先に儲けた方が勝ち。ウボンのレストラン業も楽ではない。

ラビアンマイの店内
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さすがに流行っている店だけあって、どちらも甲乙付け難い良い店だ。この種の店を何と呼ぶべきか。レストランでもあり、生演奏を聞かせるライブハウスでもある。

また露出度の高い服を着たサオチアビアと呼ばれるビールのキャンペーンガールもいる。手が空いている時は、客席に座ったりもする。ウェイトレス以上ホステス未満という微妙な存在。彼女たちを目当てに通う男も多い。

日本では音楽や女を売りにする店は、料理は高くてマズいのが通り相場だ。しかしウボンではこの種の店の料理には全く妥協がない。相当な腕利きシェフのタイ料理とわかる。値段は普通のレストランより若干高いという程度。

生バンドの音楽が心を打ちます
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過当競争の激しいウボンの飲食業界では、安くて美味しいレストランは至る所にある。それだけでは他店を一歩抜きん出ることはできない。そこで生バンドやとびきりの美人を持って来たのがこの種のレストランだ。

味よし歌よし女よし。こうしたビジネスモデルを発明することにかけては、タイ人は天才だ。オープンエアーの店先で、竹製の椅子とテーブルに料理が次々と運ばれて来る。私のお気に入りは、プラチョーンボーラーン。

雷魚の唐揚げの上に甘辛酸っぱいヤム(和え物)をかけた究極の一品。揚げ魚の脂分と甘辛酸の三味が一体となり、口の中で好対照を織り成すのがこの料理の特徴だ。夜風と共にビールも運ばれて来た。

プラチョーンボーラーン
P1010291

Beer Leoがピッチャーでたったの99B(297円)。店の前にはスルメの移動式屋台がタイミングよくスタンバイ。売り子は小学生の女の子。スルメもツマミに加えて酒がよく進む。

この席でタイ人の知人から面白い話を聞いた。タイの人口に占める男女構成比は、4対6で圧倒的に女の方が多いという。なぜか。この理由がいかにもタイらしい。もちろん生まれた時は男女半々である。

ところがタイの男というのは、酒、タバコ、エイズ、交通事故、喧嘩などが原因で若くしてこの世を去るという。その結果、しっかり者で堅実な女性の方が長生きし、タイの人口は女の方が多くなるという。

ビールに激辛タイ料理がよく合います
P1010290

この話を聞いて、私は以前にウボンにある墓地に行った時のことを思い出した。その墓地の墓石には、故人の顔写真と共に生没年や享年がタイルに刻印されていた。それを見ると男の享年が異様に若い。

平均寿命は60歳位か。70歳まで生きれば長寿で、若い故人の顔写真も多い。知人の話は必ずしも統計やデータに基づく訳ではないようだが、一般のタイ人はそう信じているらしい。

これはいかにもありそうな話だと私は思った。そう言われれば街中でも女性が多いような気がする。さすがはあっぱれタイ男。きっと波乱万丈の太く短い一生を終えるんだろうな…

ムード感溢れる店内
P1010293

そんな酒の席でのとりとめのない話をしながら、私の眼はしっかりとチアビアを追っていた。この店には小麦色の肌のイサン美人が多いような気がする。チアビアは学生のアルバイトが多い。

以前にラジャパット大学の女の子と知り合った。若くてキレイな女の子と出会っただけで、今日まで生きてきて本当に良かったという思いになる。明日からまた頑張ろうという生きる意欲と希望を与えてくれる。

そもそも一体なぜ男は懸命に仕事をするのであろうか。美しい女性をこちらに振り向かせるため、振り向かせた女性を家に住まわせておくため、などと言ったら私はイヤらしい肉食系男子なのだろうか。

ウボンの夜は君がいなきゃ
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そんなことを考えながら店内を見回していた私の表情は、相当にデレデレ状態だったのだろう。そしてそんな私のアヤしい動きは、実は当のチアビアからもしっかりチェックされていたようだ。

あるチアビアから「別のチアビアから頼まれた」と言って私のテーブルに一輪の薔薇と折り畳んだメモが届けられた。開くと名前と電話番号が書いてあった。

いくら何でもこれはないだろう。普通はお互いに打ち解けて仲良くなった後に「じゃあ連絡先を交換しましょうか」となるのが男女のお約束だ。

ウボンの妖精たち
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それがまだ一言も話しをしていないのに携帯番号を送って来るとは、ゴングと同時に先制のカウンターパンチをくらったようなものだ。

私はウボンの女性を内心ではイモネエちゃんと思っていたが、こんな垢抜けたキザな女がいるとは知らなかった。今後は考えを改める必要がありそうだ。

私はメモをポケットに入れ、薔薇を手に精算を済ませて知人と店を出た。車の中では私より知人の方が興奮状態で、「今すぐ彼女に電話しろ」「これからお粥屋に連れ出すんだ」とテンパっている。

Beer Leoのピッチャーが99B
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私は「お〜い、ウボン人は夜の12時に女の子をお粥屋へデートに誘うのか〜」とツッコミを入れたくなってしまった。申し出はありがたいが、この日はビールとウイスキーのソーダ割りを我々は7時頃から飲み続けていた。

私はかなり泥酔状態で足元もおぼつかない。こんな状態でデートをすべきでないとの判断に達した。先ほどまで威勢の良いことを言っていたが、一転して私は草食系男子に早変わりしてしまった。

また次があるさ。多少がっかりした様子で飲酒運転をする知人を励ましながら、我々は家路へと向かった。

P6300013

ระเบียงไม้
ข้าง บิ๊กซี ถนนชยางกูร อ.เมือง
จ. อุบลราชธานี 34000

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カシット外相
2009/03/29(Sun)
カシット・ピロム外務大臣
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久しぶりに政治ネタをひとつ。アピシット内閣のカシット・ピロム外務大臣の問題発言が波紋を呼び、一向にタイの政局が収束する気配は無い。

何とこのオジサン、PAD(民主主義市民連合)によるスワンナプーム国際空港の占拠と閉鎖という未曾有の大混乱を「サヌックディー(メチャおもろかった)」、PADが反政府集会で提供した食事やコンサートは「イアム(最高〜)」などと発言した。

これはもう麻生太郎もビックリの失言だ。こんな男を外務大臣に任命していいのか。実はこのオッサン、タイと関わる仕事をしていた日本人で、この男を知らなければモグリだ。

タイメディアも大きく報道
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何を隠そう、前駐日タイ王国特命全権大使であられたお方だ。私も何度か会って話をしたことがある。日本語は話せないが、米国ジョージタウン大学を出たとかで私とは英語で話した記憶がある。

私が会った感じでは、それほどフザけたオヤジという印象は全くない。むしろ非常に真面目で熱心な人という印象を持った。大使館に案内を送ると、都合のつく限りガシット大使が出て来られる。

都合がつかなければ、公使や参事官を出席させるという感じだ。日タイビジネスフォーラムの設立にも参画するなど精力的に活動した。任期を終えた後は駐米大使に栄転されたと聞き、私はすっかりその存在を忘れていた。

カシット大使の名刺
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それがいつの間にかタイに帰国するや、PADの反政府運動に積極的に関わっていた。PADでは主導的リーダーの一人となり、連日デモの先頭に立って派手にタクシンやソムチャイ政権を非難するアジ演説を繰り広げていた。

上記の問題発言は、この時に発した発言の一部だ。この功績が民主党から「殊勲甲」と認められ、アピシット内閣では外務大臣に就任。でもちょっと待て。この人ってタクシン政権時代に駐日大使に任命されたんじゃなかったのか。

駐日大使という重要なポストに就くにあたり、時のタクシン首相や与党(タイ愛国党)の後ろ盾があったろうことは想像に難くない。それがいつの間にか、激しく非難し合う関係になっていた。

プッ、大使のくせにHotmailなんか使ってる(笑)
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いつものことながら、タイ人の変わり身の早さには驚愕する。タイ人は目先の利益のために昨日の友を今日の敵にし、今日の敵を明日の友にすると言ったら言い過ぎか。

PAD創設者のソンティ氏とタクシンも、元々は盟友でビジネスパートナーだったと伝えられている。それが利害の対立から、互いに国民を巻き込んで憎しみ合う関係にまで発展した。

タイ人の辞書に義理や謝恩といった言葉は無いようだ。「トープテーンブンクン(報恩)」というタイ語があるが、これは主に仏陀や両親に対して使うのが通例だ。

弁明するカシット外相
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友人同士の貸し借りなどは、翌朝ニワトリがコケコッコーと鳴いたら全てチャラになると私は思っている。私がタイ人にオゴられることも多々あるが、後日「先日は大変ご馳走になりました」などと礼を言う必要はない。

言わなくとも「アイツは御礼の挨拶もねぇ」などとケチなことを言うタイ人はいない。この辺はタイ人が太っ腹であるところだが、不安定な人間関係の一因にもなり得る。

外国人が不動産を所有できないタイで、不動産の名義をタイ人妻に書き換えるや否や、それまでのタイ人妻とその一族によるモミ手ゴマスリ態度が急変。ケンモホロロに家から追い出されて捨てられた可哀想な日本人お父ちゃんの例は枚挙にいとまがない。

タイラット紙
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人間関係を長期的視野や深謀遠慮で考えるタイ人は至って少ない。逆に言えば、タイ人と良好な関係を保つためには、常にタイ人の鼻先にニンジンをぶら下げておく必要があると言ったら冷め過ぎた見方か。

話が飛んだ。毎年5月に代々木公園で行われるタイフェスティバルがある。受付でタイ大使館から送られた招待状を出すと、3,000円分の商品券に換えてもらえる。3,000円もあれば、出店のタイ料理やシンハービールを腹一杯堪能できる。

タイという国は人をもてなすのが本当に上手いと思ったものだ。あくまで両者の利害が一致している場合に限るという条件付ではあるが…。

マスコミに取り囲まれるカシット外相
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さて、外務大臣の資質を厳しく問われているカシット外相は、連日タクシン派の野党プアタイ党や赤シャツ軍団のUDD(反独裁民主戦線)の集中砲火を浴びて今や人間サンドバック状態だ。

今月に入ってからも国会で不信任決議案にかけられ、かろうじて否決されて何とか首はつながった。それでも依然として辞任の圧力は重くのしかかっている。

いずれにせよ、カシット外相は親日家とは言わないまでも、駐日大使を長く務めた知日家であることは間違いない。このような人物が外務大臣であることは、タイと我が国との友好関係において非常に好ましい事だと私は思う。

Kasit

ここはひとつ踏ん張りどころだ。頑張れ!カシット外相!


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正月のトゥンシームアン
2009/02/22(Sun)
正月のトゥンシームアン
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今年もトゥンシームアンの正月は、大勢の人手で賑わい大盛況の内に幕を閉じた。屋台村などという小規模なものではなく、それはもうタイ式巨大テーマパークといった感じだ。

数千人の人手は確実に出ているだろう。駐車してある車のナンバーを見ると、ウボンだけでなくシーサケートやヤソートン、アムナートチャルーンといった付近の東北県も多い。

あたかも仙台の七夕祭りや青森のねぶた祭りのように、タイの東北地方一帯からウボンに人が大挙して集まって来る。娯楽の少ない田舎なら尚更のこと、この種の祭りは異様な盛り上がりを見せる。

大勢の人手
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こうしたトゥンシームアン公園の大イベントは、正月やロウソク祭りの時に行われる。祭りの規模と人手の数は、ロウソク祭りの方が圧倒的だ。大混雑を避けてタイの田舎生活をまったり味わうなら、正月祭りの方がくつろげる。

定番であるタイ料理の屋台やレストランは、星の数ほどはあろうか。特設ステージではタイ伝統芸能の歌や踊りが延々と続き、観覧は当然無料。チャチではあるが、仮説の遊園地までがオープンしている。

観覧車やメリーゴーラウンド、ゴーカートにミニジェットコースターまである。しかしこの種の施設はスリルを最優先する余り、安全性に大いに問題がある。そんな私の心配をよそに、ウボン人は大絶叫をあげて楽しんでいる。

ウボンの猿で〜す あーヒマだ 客が来ねーよ
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見せ物小屋があったので10B(30円)を払って入ると、大きな蛇や猿回しの猿が所在無くたたずんでいるだけだった。インチキさやバカバカしさが、日本の見せ物小屋とそっくりなので笑ってしまう。

そんな出店の横で、タイ陸軍は射撃の屋台を開いている。本物のM16自動小銃やコルトガバメントといった自動拳銃を100B(300円)ほどで撃たせてくれる。軍の小遣い稼ぎとPRが目的のようだ。日本じゃ考えられない。

出店の屋台は、飲み食いやエンターテイメント系ばかりではない。ウボン市役所やラジャパット大学の活動を紹介したり、タイ赤十字や寺院の慈善活動を紹介してチャリティーを催していたりもする。

タイ陸軍の射撃屋台
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コピー商品のおもちゃ屋や海賊版のソフトを売る店も多い。ギャル系の服を売る店には女の子が群がり、20バーツ均一で生活雑貨を売る店には主婦が殺到。もう何が何だか訳がわからない。でもこの猥雑さタイなのだと思う。

タイ人が整然と均一に統制の取れた行動を取ったらタイ人じゃない。一人ひとりが自分勝手に振る舞い、メチャクチャな混沌と無秩序の中からタイ人のパワーやタイという国の面白さや魅力というものが出てくるのだと思う。

しかし何といっても最もタイらしさが溢れる屋台と言えば、毎度おなじみのインチキゲーム屋台であろう。今年も射的、輪投げ、瓶釣り、ビンゴ、クジ引き、ボール投げ、ダーツなどありとあらゆる出店が並ぶ。

出ました!インチキ詐欺ゲーム屋台
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やってみるとこの種のゲームは想像以上に難しい。まあ簡単だったら景品を客にすぐ持って行かれるから当然か。しかしその景品がハローキティーやドラえもんのコピー商品だったり、100Pipersといった安ウイスキーだったりする。

この場末感が溢れる安っぽさがウボンの魅力だ。ウボン人はそんなチンケな景品のために白目をむいて夢中でのめり込んでいる。タイ人は射幸心を煽るギャンブル性の強いものが本当に大好きだ。

こんな金をドブに捨てるようなことをして、私は「なんてバカな連中だ」と当初は思っていた。しかし今はもっと好意的に解釈している。タイ人は今日一日、いや一分一秒でも刹那的享楽的に毎日を楽しんで生きている。

皆さん本当に楽しそうです
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彼らは明日のことなど思い煩らわない。逆に日本人は、明日や将来の事をことさらに取り越し苦労で悩み心配し、今日一日を楽しく生きられないのではないだろうか。

あるいはタイ人は楽しみながら「喜捨(タムブン)」をしているのではないだろうか。タイ人はこの世で喜捨をした人ほどあの世で極楽浄土に行けると信じている。

従ってタイ人詐欺師に金を巻き上げられたり、タイ人のおネエちゃんに金を持ち逃げされても怒ったり嘆いたりしてはいけない。「喜捨」をしたと思えばいいのだ。

自分がタイに居ることを実感します
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死ねば極楽浄土、来世(チャートナー)ではきっと良いことがあるでしょう。タイでは文字通り「喜」んで金を「捨」ててあげましょう。でなきゃあタイでの生活は楽しめません。

そんなことを勝手に一人ゴチしながら、私はフラフラと縁日を見て回っていた。しかし今年のトゥンシームアンは例年と何かが違うような気がする。何か欠けているような感じだ。一体何が違うのだろうか…

屋台で酒を買おうとしたが売っていない。売り切れかと思い別の屋台も回ったが、全ての屋台でアルコール類を一切売っていない。冗談じゃない。辛いタイ料理をつまみながら、小学生じゃあるまいしコーラなど飲めるか。

原因はこれか
P1010300

法改正でアルコール類に対する規制が、一層強化されたのだ。酒を売っても飲んでもいけない場所として、寺院、学校、公共機関、公園、医療機関等が挙げられている。違反をすれば、6ヶ月以下の懲役か1万B以下の罰金と書いてある。

こんな規制で一体社会がどれほど良くなるのか私は全く理解できない。他にしなければならない施策が沢山あるはずだ。以前は何でもアリだったタイ社会が、今では何でもダメになりつつあるように感じる。

私がタイに来始めた2000年代以降、タイは年を追う毎にあれもダメこれもダメのエセ品行方正国家になっているような気がする。そしてこの傾向は、タクシンが政権を取った時期と一致する。

ビンゴ屋台
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そして今回の飲酒規制も、ソムチャイ政権によって実施されたと聞く。ソムチャイはタクシンの義弟で操り人形だと言われるが、悪政も見事に引き継いでいるらしい。

私は昨年のPAD(黄色シャツ)とUDD(赤シャツ)の国内騒乱を対岸の火事のように見ていた。しかし酒の恨みだけではないが、PADの肩を持ちたい心情にかられる。

タクシンは口でキレイ事を唱えながら、実際は権力を使って私腹を肥やし脱税までしていた。2009年に入ってからもタイへの帰国と政権復帰を主張しているが、凍結された自分の国内資産を取り返したいのが本音と見てよい。

ラブラブのカップルたち
P1010271

PADの空港占拠は迷惑この上なかったが、腐敗したタイ政治に荒療治的なショック療法が必要だったのではないだろうか。そして今や民主党政権のアピシット内閣である。

飲酒の規制も撤廃されて、元へ戻るのではないかと知人のウボン人は分析する。振り過ぎた振り子は、必ず元の方向へ振り戻る。タクシン系政権下で実施された数々の悪政や改悪も、アピシット政権で続々と元通りになるのではないか。

終戦直後の日本が天皇制の廃止をも視野に入れた行き過ぎた民主化への反動から、逆コースと言われる復古的な保守政治へと180度転換したのと同様な流れがタイにも起こると言ったら言い過ぎか。

現在のタイに必要なのは「足るを知る経済(セタキッポーピアン)」だ。少なくとも酒規制だけは撤廃してくれ。頼んだぞアピシットさん!

aphisit

「足るを知る経済(Sufficiency Economy)」
プミポン・アドゥンヤデート国王陛下が広められた哲学であり、すべての人々が生活を送っていく上での指針として中庸(a middle path approach)を強調するものです。(タイ大使館HPより)

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