路上お座敷屋台
イサン鍋のムーチュムを食べに行く。ムーチュムが食べられるレストランはウボンに数多くある。しかしウボン情緒を味わいたければ、是非道路沿いの屋台をおすすめします。
道路の歩道にゴザを敷いて、その上でムーチュムを食べさせてくれます。普通の屋台と区別するために、私は勝手に「路上お座敷屋台」と命名しました。このゴザの上で食べるのが、何とも日本人の郷愁を誘う。
ウボンラチャタニに吹く風を浴びながら・・・
一見すると春の花見のようでもあり、秋のピクニックのようでもある。小さなテーブルを囲んで食べるのは、小さい頃のおママゴトも連想させる。そして鍋である。日本から遠く離れていても、やはりタイは同じアジア文化圏で繋がっていることを実感します。
12月のウボンは、夜ともなると涼しくなる。路上で夜風を受けながら鍋を突つくというのは最高の贅沢ですね。鍋というのは不思議なもので、一緒に突つく者同士の心の距離を一挙に縮めてしまう効果を持っている。
鍋文化は「謙譲」が美徳の国にしか見られないそうです。そりゃそうだわな。「自己主張」や「個人主義」の強い国の連中ならば、鍋突つきながらケンカになるかもしれない。「この肉はオレんだ!」とか言って。欧米人やインド人が鍋を突つくのは似合わない(笑)。
やってきました
これがムーチュムです。茶色の土鍋が特徴です。これに豚肉、臓物、生卵と様々な野菜を一緒に煮込みます。そしてこれを特製のタレでいただきます。このタレが各店によってちがいます。この路上お座敷屋台では2種類出てきました(写真)。私はパクチーが入った甘くない激辛のタレが好きです。
煮込むとこんな感じに
炭火でグツグツと煮込まれてきました。もう食べ頃です。ムーチュムは、タイスキとモツ鍋としゃぶしゃぶを足して3で割ったような摩訶不思議な料理です。バンコクの路上屋台でも時おり見かけます。

その他にこの“お座敷”ではムーヤーンと呼ばれる焼き豚とソムタムを食べました。そしてお決まりのビールをグイッと飲む。シンハーではなく、リオーが出てくるのが庶民的ですね。このビアリオーはシャーベット状に半分凍って出てくるのが面白い。もう起き上がれないほど飲み食いして、一人100Bほどでした。何て贅沢な暮らしなんでしょう。
ムーチュムの路上お座敷屋台は、ウボンの町の至るところでやっています。親友同士、カップル、家族連れがとても楽しそうに一緒に鍋を突ついています。お越しの際は、是非お試しになって下さい。
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